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解説:価格変動の要因

価格変動時の対応その1

主な要因は4つ

投資信託は株式、債券など市場性のあるものに投資していますので、価格は変動します。
変動要因の主なものとして、

  • (1)金利
  • (2)為替相場
  • (3)景気
  • (4)物価

等があります。順に見ていきましょう。

(1)金利

金利が上昇すると債券価格は下落します。例えば、金利1%の10年国債を保有している時、金利2%の10年国債が額面100円で新規に発行されたら、金利1%の10年国債を100円で買う人はいなくなり、売却するならば100円より安く取引せざるを得ません。

金利と債券価格には、

  • 金利が上がると、債券価格は下落する
  • 金利が下がると、債券価格は上昇する

という関係があります。

金利は、主として債券型の投資信託への影響が大きいといえます。

(2)為替相場

1ドル=100円→120円(円安・ドル高)
1ドル=100円→90円(円高・ドル安)
通貨が高くなるのは、その国の実力が評価され、資金が外国から流入している状態の時が多いのです。外国の株式・債券に投資する投資信託の場合、円高になると組入れている外国株式・債券の円での価値が下がりますから基準価額にマイナス、円安になると逆に基準価額にプラスの影響をあたえます。

(3)景気

景気が良い時、株は高くなる傾向があります。特に企業業績が景気を牽引している場合は、株も買われる場合が多くなります。株式に投資する投資信託にとって、株価の上昇は基準価額にプラスの影響をあたえます。

(4)物価

モノやサービスを値上げしても買ってくれる消費者がいる状態は、売上が増えるため企業業績も良くなるので、株価上昇につながる場合が多くなります。一方で、金利は上がりやすく、債券にはマイナスの影響をあたえます。

以上、説明してきましたが、相場は必ずしもこの通りにならない時もあります。しかし、この4つの変動要因には常に意識しておく必要があるでしょう。

価格下落時はその理由をまず確認

イラスト

なお、最近の投資信託は、さまざまな資産を投資対象としていることに加えて、仕組みが複雑になっています。そのため前述した4つの要因だけでは割り切れないケースが多く見られます。

例えば、外国の国債等で運用している投資信託にとって、円高は基準価額の下落要因ですが、組み入れられている国の数が多い投資信託では、ある通貨に対しては円高でも、ある通貨に対しては円安になっているといった状況が見られることもあります。

ですから、すべての通貨に対し円が強くなったのであれば、マイナス材料ですが、必ずしもそういうケースばかりではありません。

また、ある国の金利が上昇した時、その債券価格は下落しますが、高い金利を求めてその通貨は買われることが多くなります。このような場合、逆に基準価額が上昇するケースもあります。

一方、国内の株式で運用している投資信託も為替と無関係ではありません。なぜなら、組み入れている企業の業績が為替の影響を受けることがあるからです。一般に、円高は輸入企業にとって企業業績にプラス、輸出企業にとって企業業績にマイナスとなり、円安の場合は逆になります。そのため、組入銘柄によって基準価額が上昇するものと下落するものに分かれます。

ただし、前に触れたように、一般に

  • インフレ期には株式投資、不動産投資が有利
  • デフレ期には債券投資が有利

という傾向があることを意識しておいた方がいいでしょう。

さて、保有されている投資信託の基準価額が下がってしまった時、どうすれば良いのでしょうか。その一例を簡単に紹介してみたいと思います。

  • (1) まずは、基準価額が下落した理由を、運用会社のホームページ等で確認する
  • (2) その結果、まだ下落する可能性があると判断した場合は、売却を検討、そうでないと判断した場合は、継続保有して様子を見る、ないしは同じ投資信託の追加購入を検討する
  • (3) 長期で保有するつもりで購入しており、短期間の値動きに一喜一憂するつもりはないが、それでも心配になるといった場合は、値動きの異なる資産で運用する投資信託を購入することで、リスクを軽減することを検討する

基準価額が下がって、最も不安なのは、その理由が分からないことです。下がった理由を知ることで、不安は少なくなりますし、(2)や(3)のような方法も考えられるようになります。

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