解説:投資信託のメリット
投資信託の仕組み
「リスク」は「危険」ではない
預金は預入した時点で、将来受け取る元利金が約束されている「確定利付」の商品です。例えば、期間1年の年利0.3%の定期預金に100万円預入れした場合、満期時に受け取る元利金は、100万3000円となります(税金は考慮しておりません)。普通預金については、いつでも引き出せ、給料振込みや公共料金の引き落とし等、決済機能を備えている点が魅力です。つまり、安全性を重視したい時や、流動性を確保しておきたい資金については、預金がそのニーズを満たしてくれます。
一方で、投資信託は、将来のリターンが約束されていない商品です。つまり、基準価額が上がる可能性もありますし、下がる可能性もあります。このことを、一般に「リスク」と呼んでいます。「リスク」というと「危険」と考えてしまいがちですが、「リスク」とは「将来受け取る金額が決まっていない」ことを指すのです。
また、投資信託には、
- 小額から投資できる
- 分散投資ができる
- プロが運用する
という3つのメリットがあります。
昔、日経平均株価の上昇に魅力を感じた投資家が、証券会社に行き「日経平均をください」といったという話があります。日経平均株価を買おうと思ったら、日経平均株価を構成する225種類の株式を購入しなければならず、億円単位の資金が必要となります。当然、この投資家も購入をあきらめたわけですが、日経平均と同じような値動きをする投資信託が1万円単位で購入できるのです。
これは、多くの投資家の資金を一つに集め、大きな資金にして運用する、投資信託ならではの利点といえるでしょう。